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知的障害のある児童について考える②

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前回、知的障害の特徴について述べましたが、今回はその特徴から見られる行動について考えていきましょう。

○知的障害の特徴で問題行動ととられやすい行動

知的障害は、全般的な知的な遅れが特徴であり、抱える問題も広い範囲に及ぶ可能性があります。

特に学習能力に関しては、読字、書字、算数に限らず、運動面での遅れが認められる場合もあります。なかには、発語の遅れがあることで、言語でのコミュニケーションをとることが難しい児童もいます。

生活面においては、さまざまな行動を身につけたり、複数の行動レパートリーのなかから適切なものを選択したりすることが困難な場合も少なくありません。そのため、身支度などの毎日行う行動でも、適切な順番で行うことができなかったり、優先順位をつけて取り組むことが苦手だったりするお子さんもいます。さらには、突発的な事態、すなわち、「急に~しなければならなくなった」「いつも行っていた~ができなくなった」というような状況で臨機応変に振舞うことは難しく、一般の方よりも不安は高まることが予測されます。

 このような課題を背景として、心理的な問題を抱えやすいことも指摘されています。周囲の一般的なお子さんよりも「自分はできない」と認識することで不安や劣等感を抱きやすく、抑うつなどの感情も持ちうります。また、自分の要求や欲求を適切に言語化することが困難なため、「貸して」を適切なタイミングで言うことができずに、結果的に勝手に人の物をとってしまうような状況に陥ったり、からかわれたりしたときに「やめて」が言えずに手が出てしまったりと、失敗経験を積んでしまうことも比較的多くなる場合があります。

このような直接的な行動が、中高生以降になると非行や犯罪と結びついてしまう可能性もあり、早期に適切な対処方法を身につけておくことが重要になります。

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