日々の記録(Blog)
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自閉スペクトラム症とは?医学的側面から解説します。
自閉症児には、脳に関する機能障害があり、これまで「幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害」として位置づけられてきました。 アメリカ精神医学会の(「精神障害のための診断と統計のマニュアル」)DSM-5の前は広汎性発達障害の中にアスペルガー障害、自閉症障害があり、DSM-Ⅳでは独立した診断名でしたが、DSM-5の診断では用いられなくなり、一つの大きな自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症としてまとめられました。 医学的な診断の枠組みの中では、社会性の難しさ・コミュニケーションの... -
家庭・幼稚園・保育園での困り行動への対応方法 ~3つのステップでできた!を引き出す、子どもと保護者・支援者の自信を高めるかかわり方~
これで大丈夫?困った行動へのかかわり方 ステップ①確認 ステップ②提案 ステップ③賞賛 まとめ 【これで大丈夫?困った行動へのかかわり方】 ご家庭や保育園・幼稚園などで、何かお子さんの問題行動が起きると、「なんでそんなことしちゃうの!」「ダメっていったでしょ!」と、ついつい叱る中心のかかわりをしてしまいがちです。 にもかかわらず、結局同じような問題行動を繰り返してしまったり、叱られたことに反応して大泣きしてしまったりすることもあるでしょう。 そのような反応が出てくると、保護者や支援者... -
「本当はできるはずなのに、うまくできない!」そんな時のかかわり方のポイント
普段はできることなのに、どうしてやってくれないの!? ポイントその1:ちゃんと指示が聞こえているかな? ポイントその2:指示していることが理解できているかな? ポイントその3:まだ片付けしたくないのかな? 「できない理由」ではなく「できた理由」を探してみよう! 【普段はできることなのに、どうしてやってくれないの!?】 お子さんのできることを増やしていくためには、上手な目標設定をすることが効果的です。「具体的な行動で目標を立てる」、「『もうすぐできそうなこと』を目標にする」、「日... -
スモールステップとは?段階的に学ぶメリットと実践例を紹介
【スモールステップとは?】 スモールステップは、目標とする事柄を段階ごとに細かくわけ、少しずつ、習得できるようにする考え方のことを言います。 よく、人生はマラソンに例えられることがあります。長い道のりのゴールは見えず、でも1歩1歩、あそこの電柱まで、あの角を曲がるまで、と、少しずつ歩を進めていく様子が、小学校入学、進級、中学校入学と、大小さまざまなイベントを乗り越えていく様子と似ているのかもしれません。このような視点は、勉強やスポーツ、あるいは療育とも共通しています。 た... -
「できた!」を支える目標設定のポイントとは?
これまでの目標設定、間違ってる!? ポイントその1:具体的な行動で目標を立てよう! ポイントその2:「もうすぐできそうなこと」を目標にしよう! ポイントその3:日常生活に根差した目標を立てよう! まとめ 【これまでの目標設定、間違ってる!?】 私たちは、子どもの頃からいくつもの目標を設定し、それを達成させてきました。宿題を提出日まで終わらせるための日々の目標、テストの目標点数、次の試合に向けたチームと個人の目標、受験に向けた目標、仕事上の目標などなど、挙げればきりがありません。... -
発達障害あるあると困りごと対処例30選!
発達障害がある人はそれぞれの特性から、日常の様々な場面で困難さを感じている場合があります。しかしその困り感は自身で対処法を身に着けたり、周り人からサポートしてもらったりすることで、解消されることも多くあります。 今回はそんな困りごとやその対処例を集めてみました。ご自身の困り感の解消や、発達障害がある人に対する理解、サポートをするヒントにしてみてくださいね。 【【抽象的な表現が苦手なことに関するあるあると対処法】】 「○○を見てきて」と言われると見るだけになってしまう 対処法... -
ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)の特性があるお子さんへの支援方法とは?特徴や、現れやすい問題行動についても解説。
ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)の特徴 ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)の特性で問題行動ととられやすい行動 ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)のお子さんに対する支援方法 大事な指示は直接的な表現で伝える 強いこだわりに対しては予告と調整で事前にコントロールする 「こうすればいいんだ」をたくさん身につける まとめ (ASDについて医学的側面から解説しているこちらもあわせてご参照ください。) 【ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)の特徴】 ASD(自閉症,自閉スペクトラム症)は、発達障害の1つで... -
子どもの発達障害を早期発見するためのチェックポイント
発達障害のある子どもの早期発見の手がかりとなる時期には、3歳健診や5歳健診があげられます。さらに、幼稚園や就学してからなど、集団生活を過ごすようになってから、気になる行動が多くみられる場合もあります。 今回は子どもの発達障害を早期発見するためのチェックポイント(子どもの気になるサイン)を紹介します。 【~気になるサイン~(37項目) (田中,2016)】 ・泣かない/ほほえまない ・人と目を合わせない/名前を呼んでも振り向かない ・言葉が遅い/発語が喃語ではない ・指さしをして注意... -
ディスレクシア(Dyslexia)とは?原因と症状について解説します。
【ディスレクシア(Dyslexia)の意味と原因】 ディスレクシア(Dyslexia)は、「発達性読み書き障害」という意味です。ディスレクシアを文字が読めない・読み書きができないと表現されることがありますが、そうではなく「よく間違える」「よく間違えやすい」のです。 ディスレクシアの原因は、音韻処理という脳の機能障害であると考えられるとされています。DSM-5 では神経発達障害の限局性学習障害に分類されていて、その中の読字障害にあたります。 【ディスレクシアにみられる症状・困難さ】 ディスレクシアは... -
知的障害(精神遅滞)があるお子さんへの支援方法とは?特徴や、現れやすい問題行動についても解説。
知的障害(精神遅滞)の特徴 知的障害(精神遅滞)の特徴で問題行動ととられやすい行動 知的障害(精神遅滞)のお子さんに対する支援方法 子どもに対する直接的な働きかけ 子どもの周囲を介した間接的な働きかけ まとめ 【知的障害(精神遅滞)の特徴】 知的障害(精神遅滞)とは、知的機能の障害がおおむね18歳までにあらわれ、日常生活に支障が生じ、何らかの特別な支援を必要とする状態を指します。 ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)などは発達障害ですが、知的障害は発...