子どもの発達障害を早期発見するためのチェックポイントから、該当する箇所がいくつかあったり、生活でトラブルが多かったり、日常で困っていることが解消されなかったりする場合は、発達障害の可能性があります。
友達とのコミュニケーションや日常動作、勉強など、自然に学ぶことが苦手なお子さんの場合、その子にあった学び方をみつけることが大切です。「何度言ってもわからない、伝わらない、同じ失敗をする」などは怠け者であるとかではなく、自然には学びにくい側面を持っているのかもしれません。(辻井, 2016)
お子さんが発達障害かもしれないと感じたら、やっていただきたい3つのことをお伝えしたいと思います。
①お子さんの様子をうかがう
最近「学校に行きたくない」という、「元気がない」「気分が落ち込んでいる」など、お子さんの様子をうかがってあげてください。また、言葉で伝えることが苦手なお子さんもいます。その際、身体的な症状についての訴えがあるかどうか「眠れない」「食欲が無い」「お腹がいたい」といった点に気を配ってみてください。(石川, 2013)子どもが身体的な訴えから助けを求めていることもあります。
②お子さんの気持ちに耳を傾ける
お子さんが話して物事を伝えることができるのであれば、どんなことに困っているのか、気持ちを聞いてあげましょう。もしかすると、日々の失敗から落ち込んでいて、他の人に伝えることができていないかもしれません。もしくは、子どもが困っていると伝えられれず、泣くや怒るなど、他の行動で表現している場合もあります。
③気になることは早めに相談してみましょう
「うちの子どもなんか気になる事が多いな、でも年齢のせいかな、まだ小さいからかな」と少し気になる際、「気にはなっているけれどまだ大丈夫そうだし、いいか」と見過ごされてしまうことがあります。お子さんの発達で気になることがあれば、一人で抱え込まず子育て相談センターや児童精神科のクリニックに相談してみましょう。
<相談する内容について>
集団場面だと同年齢の子どもたちと違う点、気になる点が見えやすくなる場合もあります。一方で、1人で遊んでいる時や一対一で関わる場合には気になる点が見えにくくなることもあります。学校や家庭のそれぞれの状況も相談する相手にお伝えするとより良いでしょう。
病院やクリニックでは受診するまでに時間がかかることも少なくありません。また、お子さんがまだ幼いと、経過観察とされることも少なくありません。しかし、日常場面で困っている場合、身近な専門機関を利用して相談してみましょう。早期発見と早期支援はとても大切です。
最近では、注意欠陥・多動性症に関するウェブサイトから、チェック項目シートを印刷して、そのままクリニックや病院や子育てセンターなどにもっていくことができるようになっています。症状が何に当てはまるのか、何に困っているのか整理しやすくなり、相談相手に相談しやすくなります。